利益相反管理方針の概要

JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社

平成21年6月1日制定

金融機関の提供するサービスの多様化や、世界的な金融コングロマリット化の進展に伴い、金融機関内又は金融グループ内において、競合・対立する複数の利益が存在し、利益相反が発生するおそれが高まっています。

こうした状況の中、JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社(以下、「当社」といいます)を含むJ.P.モルガン(以下、「J.P.モルガン」といいます。)においても、お客様の利益が不当に害されないことのないよう、利益相反のおそれのある取引を管理することが求められています。

J.P.モルガンは、日本において投資銀行業務、資金決済業務、資産運用業務、グローバル・カストディ業務の媒介などを展開しており、お客様からの多様なニーズに沿った、最適なサービスをご提供申し上げる為の体制を構築しております。当社はお客様に対し、より一層のサービス向上に取り組むと同時に、利益相反管理方針(以下、「本方針」といいます。)を策定し、J.P.モルガンとそのお客様との間及びJ.P.モルガンのお客様間に生じ得る利益相反のおそれのある取引に関して、法令等に基づき利益相反管理体制の整備をしております。本方針の概要をここに公表いたします。

1.利益相反のおそれのある取引の類型・判断基準

本方針の対象となる「利益相反のおそれのある取引」の類型としては、以下のものが考えられます。しかし、これらの類型は、あくまで保護すべきお客様にかかる「利益相反のおそれのある取引」の有無の判断基準の一助となるに過ぎません。したがって、これらの類型に該当するからといって直ちに「利益相反のおそれのある取引」となるわけではなく、これらの類型以外にも利益相反のおそれのある取引として管理する場合もあります。また、取引の類型・判断基準は、必要に応じ、将来の追加・修正がありうることにもご留意下さい。

  • Firm vs. Client: J.P.モルガンとお客様の利害が対立する可能性がある場合

例えば、J.P.モルガンが有価証券にかかる潜在的な取引情報を知りながら当該有価証券について自己勘定取引を行う場合

  • Employee vs. Client: J.P.モルガンの役職員とお客様の利害が対立する可能性がある場合

例えば、J.P.モルガンの役職員が、お客様にかかる内部者情報を知りながら当該情報に関係する有価証券の個人取引を行う場合

  • Client vs. Client:お客様同士の利害が対立する可能性がある場合

例えば、お客様の運用財産において、同一銘柄の相互間取引を行う場合

  • Employee vs. Firm:J.P.モルガンの役職員とJ.Pモルガンの利害が対立する可能性がある場合

例えば、J.P.モルガンの役職員がJ.P.モルガンの同業他社の取締役に就任する場合

2.利益相反管理体制

J.P.モルガンでは、グローバルな観点から利益相反のおそれのある取引の管理はグローバル・コンフリクト・オフィスが行っています。本邦においては、適正な利益相反管理の遂行のため、本方針に基づき営業部門より独立した利益相反管理統括部署及び利益相反管理統括責任者をコンプライアンス部内に設置し、利益相反のおそれのある取引の特定及び利益相反管理に関する体制を整備しております。

3.利益相反のおそれのある取引の管理の方法

当社は、利益相反管理に関して、法令及び各種社内規程を遵守すること並びに部署の分離・業務分掌等に基づいて、お客様の情報を適切に管理することにより、利益相反のおそれのある取引が発生することを未然に防止する体制を整備しております。例えば、当社が、お客様に対して提供している投資一任業務に係る運用資産と当社自己勘定及び当社役職員との間の取引を制限しております。また、このような制限を有効に機能させるため遵守状況の監視をコンプライアンス部門等が行う等し、利益相反のおそれのある取引は未然に回避されております。

また、当社は利益相反のおそれのある取引を特定した場合、次に掲げる方法その他の方法を選択し、または組み合わせることによりお客様の利益が不当に害されないよう管理します。

  • 情報隔壁による部門間または部門内の情報共有の制限を行う方法
  • 利益相反のおそれのある取引及びお客様との取引の一方または双方の取引の条件または方法の変更を行う方法
  • 利益相反のおそれのある取引またはお客様との取引の一方の中止を行う方法
  • お客様への利益相反のおそれの開示またはお客様の同意の取得を行う方法
  • 利益相反のおそれのある取引及び役職員の監視を行う方法
  • 取引の事前承認を行う方法

4.利益相反管理の対象となる会社の範囲

当社は、金融商品取引法に基づき当社に加え日本におけるグループ会社であるJPモルガン・チェース銀行 東京支店、JPモルガン証券株式会社およびJPモルガン・マンサール投信株式会社等が関わる取引を利益相反管理の対象と致します。なお、これらの会社との間では、非公開情報の授受を原則的には行わないため、情報隔壁による会社間の情報共有の制限を行う方法により利益相反を管理しております。また、J.P.モルガンの海外の関係会社(外国において金融商品取引業、銀行業に従事しない会社を除きます)が行なう取引についても利益相反管理の対象と致します。

以上につき、ご不明の点がございましたら、担当営業員もしくは当社コンプライアンス部(03-6736-1554)までご連絡下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

平成22年2月1日改定:
プリマ・インベストメント有限会社を利益相反管理の対象となる会社の範囲に追加。

平成23年4月1日改定:
J.P.モルガン・ワールドワイド・セキュリティーズ・サービス株式会社は、JPモルガン証券株式会社と合併した為、利益相反管理の対象となる会社の範囲から削除。

平成26年8月改定:
J.P.モルガン・ファイナンス・ジャパン有限会社がJ.P.モルガン・ファイナンス・ジャパン合同会社に組織変更されたことに伴う改訂。

平成26年10月1日改定:
プリマ・インベストメント有限会社がJ.P.モルガン・ファイナンス・ジャパン合同会社に吸収合併されたことに伴う改訂。

平成27年2月1日改定:
J.P.モルガン・ファイナンス・ジャパン合同会社がJPモルガン証券株式会社に吸収合併されたことに伴う改訂。

平成30年9月1日改定:
語句等の見直しに伴う改訂。

令和2年5月1日改定:
利益相反のおそれのある取引の類型及び取引の例につき見直し、改訂。

令和3年4月1日改定
JPモルガン・マンサール投信株式会社を利益相反管理の対象となる会社の範囲に追加したことに伴う改訂。